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夕焼け・(やるせなさをうたった吉野弘の詩)

2011年11月12日

                                 

大震災から8ヶ月が過ぎました。自分は何が出来ただろうかと自責の念をもちつ

つ、いたずらに時を過ごしました。

先日、浜松音楽療法研究会講演会講師の渡辺祥子さんの話で、大越桂さんの

素晴らしい詩に感激しました。

その講演の始めに吉野弘の「虹の足」が朗読され、私は彼の別の詩「夕焼け」を

このブログに載せようと思っていた矢先でした。

「夕焼け」吉野弘

いつものことだが電車は満員だった。

そして、いつものことだが若者と娘が腰をおろし、としよりが立っていた。

ふつむいていた娘が立って、としよりに席をゆずった。

そそくさととしよりが座った。

礼も言わずにとしよりは次の駅で降りた。

夕焼け・(やるせなさをうたった吉野弘の詩)
美しい夕焼けも見ないで・・・・・


別のとしよりが娘の前に横あいから押されてきた。 娘はうつむいた。

しかし、又立って 席をとしよりにゆずった。

としよりは次の駅で礼を言って降りた。 娘は座った。

二度あることは と言うとおり 別のとしよりが娘の前に 押し出された。

可哀想に 娘はうつむいて そして今度は席を立たなかった。

次の駅も 次の駅も 下唇をキュッと噛んで 身体をこわばらせて・・・・・。

僕は電車を降りた。

固くなってうつむいて 娘はどこまで行ったろう。

やさしい心の持主は いつでもどこでも われにもあらず受難者となる。

何故って やさしい心の持ち主は

他人のつらさを自分のつらさのように感じるから。

やさしい心に責められながら 娘はどこまでゆけるだろう。

下唇を噛んで つらい気持ちで 美しい夕焼けも見ないで・・・・・・



詩人・吉野弘 1926年山形県酒田市生まれ。酒田市立商業高校卒業 
              処女詩集「消息」

東日本大震災後半年、閉塞感が漂う今、人間として何が求められているだろうか

 そして、私は何をするべきだろうか・・・・? ? ?


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Posted by 六地蔵&六地蔵の女房 at 21:48│Comments(0)六地蔵夫婦の呟き
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